さくらと雪兎と真昼の月
知世田中の注目を集める奇妙な天体現象――普段は日中には見えないはずの月が、真昼の空にくっきりと現れ、街をいつもと違う雰囲気に包み込む。興味をそそられたさくらは、雪兎がこのところ妙に弱々しく、疲れているように見えることにも気づくが、その理由は分からない。
この現象は月と結びついた強力なクロウカードによるものであり、その並外れた顕現は昼と夜の自然な均衡を乱している。さくらは、これまで出会ったどのカードよりも複雑で謎めいたこの規格外のカードを前に、いっそうの慎重さと決意を持って臨まなければならず、何か重要なことに触れているという漠然とした感覚を抱く。
雪兎とこの特別な月とを結びつける深い秘密を一切明かすことなく、この一話は彼のいつもと違う様子をめぐる、優しく神秘的な緊張感を漂わせ、さくらに彼への心からの心配を抱かせる。この月にまつわる冒険は、身近な人々を包む謎をさらに深めながらも、まだその真相のベールを剥がしてはいない。